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書評
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『それでも地球は笑っている』寒来光一 著
毎日新聞 もっと身近に地域のニュース 平成19年(2007年)1月17日

偉人やヒーローがボケ、ツッコミ
史実をネタに漫才集 門司のお笑い作家 寒来光一さん出版 杉山恵一

 北九州市門司区別院のお笑い作家、寒来光一=本名・村田治=さん(53)が、漫才集「せれでも地球は笑っている」(B6判、224ページ、1260円、鳥影社刊)を出版した。徳川家康やソクラテスなどの歴史上の人物が漫才師となって登場し、史実をひねったギャグを飛ばす奇想天外なストーリーで全国のお笑いファンに好評だ。
 寒来さんは大卒後、北九州市役所に25年間勤務。行政マン時代に関心を持ち、執筆を思い立って00年、最初の「笑(わろ)たらアカン」を発表。02年に「執筆に専念しよう」と一念発起して市役所を退職した。
 5作目の今回、世界史を題材に選んだのは、硬い話になりがちな歴史上の偉人を「カリスマ性を取り払い漫才話にしたら人間味が出て面白いのでは」と思いついたから。42人のヒーロー、ヒロインが漫才のボケ役、ツッコミ役のコンピを組み全20話が展開される。
 「人気と強さ」の話では、米国第16代大統領リンカーンがツッコミ役、江戸初期の剣豪、宮本武蔵がボケ役と時代を飛び越えた組み合わせ。リンカーンの奴隷解放と武蔵の剣術勝負の史実がテンポよく紹介されるが、作者の作り話で政治家志望の武蔵が「この手で世界に誇れる日本国剣法を作ってやろと思てるんです」と剣法二天一流と日本国憲法をかけたギャグを飛ばす。関西弁は、大阪在住の本物の漫才師が監修した。
 高校の世界史未履修が全国で問題化したが「世界史嫌いの人が笑いながら勉強できますが、試験の結果は保証しません」と寒来さん。一方で「派手な動作のテレビ漫才と違い、読んで楽しい漫才話を心がけた。真実をキチンと勉強するきっかけになったらいい」とも。
 関西、関東を中心に全国配本されたが、出版元の鳥影社(東京)によると「売り切れた書店から追加注文が多い」という。主要書店で販売中。

『それでも地球は笑っている』寒来光一 著
日本お笑い学会新聞 平成18年(2006年)10月30日

 リンカーン&宮本武蔵、ソクラテス&徳川家康、マリー・キュリー&水戸黄門、ペリー&空海、ニュートン&福沢諭吉、ガガーリン&坂本龍馬、ベートーベン&織田信長など、歴史の謎をギャグで解笑する漫才集。(鳥影社、1200円+税)

『それでも地球は笑っている』寒来光一 著
夕刊デイリー 平成18年(2006年)10月19日

読む漫才第5弾「それでも地球は笑っている」延岡市出身寒来光一さんが発刊

 「読む漫才」という新たなジャンルに挑戦する延岡市出身の寒来光一さん(53,本名=村田治)がこのほど、歴史人物爆笑漫才集「それでも地球は笑っている」(鳥影社)を発刊した。1200円(税別)。全国の主要書店やインターネットで購入できる。
 米国の第16代大統領リンカーンと剣豪宮本武蔵、織田信長とベートーベンなど歴史上のヒーロー、ヒロインが漫才コンビを組み、ベールに覆われた歴史の謎を笑いで解き明かしていく構成。「人気と強さ」「ノーベル賞と印籠」など20編を収録している。
 前作『お笑いメルヘン同窓会』(新風舎)で新たな境地を切り開いた寒来さんが、今度は歴史の英雄を漫才師に仕立てた“問題作”。何でも笑いに変えてしまう寒来さんの真骨頂ともいえる、1冊だ。
「本書は学術書というよりも、『お笑い本』なのだ。歴史の英雄たちが、過去の栄光やプライドをかなぐり捨て、自分のすべてをさらけ出しながら、現代人に『笑い』を伝えようとしている、神聖なのだ(中略)本書が、歴史を身近に感じ、興味を持つためのきっかけになれば、望外の幸せである」(あとがきより)
 寒来さんは北九州市在住。著者はほかに「巌流島18本笑負」「笑えよ、さらば救われん」「笑たらあかん」がある。日本笑い学会会員。

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