作品の構成パターンの1つ「序破急」とは?
作品を考える際、構成を考えてから書き始める方がほとんどでしょう。
小説などで構成を考える時は「起承転結」を用いる傾向が強いなか、ハリウッド映画やアニメーション、漫画やCMなどを作る際に主に使われているのが「序破急」です。
「序破急は長編小説やドラマなどには向かない」という意見もありますが、漫画やアニメの原作者、CMプランナーを目指す方にとっては、知っておきたい作品構成パターンの1つとも言えます。
作品を作るうえで知っておきたい序破急についてご紹介しましょう。
小説などで構成を考える時は「起承転結」を用いる傾向が強いなか、ハリウッド映画やアニメーション、漫画やCMなどを作る際に主に使われているのが「序破急」です。
「序破急は長編小説やドラマなどには向かない」という意見もありますが、漫画やアニメの原作者、CMプランナーを目指す方にとっては、知っておきたい作品構成パターンの1つとも言えます。
作品を作るうえで知っておきたい序破急についてご紹介しましょう。
序破急とは?
序破急は日本伝統芸能の「能」の基本理念です。
さらに、雅楽や浄瑠璃などの楽曲を構成する際に使われますし、連歌や俳諧では形式や原理を表すものとして使われています。
作品を作るうえで序破急を使うときは、明確にテーマを打ち出したい時などが良いでしょう。
起承転結で作るよりもよりストレートにテーマを伝えることができます。
例えば、
序…健康に悩みがある
破…これはいかが?
急…悩みがなくなりました!
CMなどをイメージしていただけると、より序破急が分かりやすいと思います。
破を経由することで、序と急が一転する、それにより破の凄さを伝えることができるのです。
「序」「破」「急」個別の役割は?
もう少し詳しく序破急について見てみましょう。
■序
作品の開始や導入部です。これは起承転結で言うと「起」の部分に当てはまるため、序で読者を引き込む必要があります。
物語であれば、簡単なストーリーや登場人物などの説明を済ませて、核となる出来事や事件を発生させておきます。
また、CMなどではテーマや事実を示す部分となります。
■破
作品において展開や転換が起きる部分です。
序で引きこんだ読者を、破で面白くなりそうだと期待させ惹きつけます。
起承転結の「承転」の部分に当たります。
「承と転」ではなく「承転」であることに注意が必要です。
まず起承転結よりも序破急の承転の方が、文量的に圧縮されていることが特徴です。
葛藤や挫折を織り込み、作品の中で決定的な部分に行き当たるまでにスピード感があるとなお良いでしょう。
承と転が持つ特徴をうまく組み合わせたものが破と言えます。
■急
作品の結末となる部分です。起承転結の「結」にあたります。
物語であれば、感動や爽快感、幸せな気持ちになれる、といった部分で読者に満足を与えることが必要です。
もし、これらが得られない作品となると「物語としては失敗」と言えるでしょう。
もちろん作品の構成が起承転結や序破急の形を100%取る必要がある、ということを伝えるわけではありません。
こういった構成パターンがあることを認識して自分なりに活用していくのが良いでしょう。
物語には、因果関係が不可欠です。それを作品に埋め込む方法の1つとして頭に入れておいてくださいね。
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